□月 ●日  No1133 コロンボと呼ばれた八雲商事社員の手記3


娘のこともあってか幻想郷の教育ってのに興味を抱いて色々調べているのですけどね。
幻想郷の寺子屋ってどこもバラバラで、教科書もほとんど統一されていないんですよ。
だけど幻想郷の歴史を紐解きますとね、一度は教育制度が国主導で始まっているんですよね。
それをわざわざ解体して、寺子屋に戻しているんです。
建造物も建ち始めているのですからインフラをそのまま使えば経済的にも関わらずですね。


チーフにも聞いたのですが言われてみればそうだという答えを言われましたので
直接上白沢慧音に聞いたのですがね。
あまり答えたくない風でしたがそれでも尋ねますとね、近代教育制度は社会不安を助長する
という答えを貰ったんですね。


つまりはこういうことです 一律で行われる近代教育制度は教育の世代間格差を起こすのです。
するとですね、子供は親の言うことを聞かなくなるんです。
こうなると社会的不安が助長されて国家レベルで混乱が起こるのですね。


この世代間格差は幻想の破壊を生む可能性が高いんですね。
元々妖怪たちの口伝は教育的意味あいもあるのですが、親の言うことを聞かない子供がいると
幻想の世界が破壊される恐れがあるのですね。
これは幻想郷存亡の危機ってやつなんです。


妖怪たちはそのような現象に陥った国家を彼らのネットワークで知っていたんですね。
だから博麗大結界が形成されたとき、同時に教育制度も一度壊したんですね。
そして代わりに寺子屋制度を戻したってわけなんです。
考えてみれば教育の基幹部を妖怪がやっているのっておかしくはないですか。


このように一見するとちょっとしたことでも
理由を紐解くととんでもない事実が隠されているものなのですね。
色々勉強になりましたよ。