□月 ●日  No1132 文化的ギャップ


朝倉が地底ババアと主張している 聖大師様
現在、長い間封じられていたせいで発生している文化ギャップと格闘中。
1000年近く封じられていた時は残酷なもので色々な文化的行為に対して
発想が違いすぎるのである。


聖大師様に品物を届けようとしたらいきなり、烈火の如く怒られた。
釈然としないまま、何故か案内されたのはトイレ。
なにも変哲もないトイレ。 そして指さされたのはお尻を拭くために用意された
文々゜新聞だった。 大師様曰く、お尻を拭くのに紙なんて高価な物を使うのは何事だと
いうのである。 おもわずずっこけかけた。


聖大師様の時代。 紙は高価だった。
それこそ紙幣でお尻を拭くのと同じような行為に映ったのだろう。
とりあえず、うちの会社で用意した掘っ立て小屋にいて貰っているのだが
やれ贅沢とか、色々注文されて頭が痛い。
横で船長たちが苦笑いしている。 お前らきちんと説得しろよと思う。


当時のトイレを再現しようとも考えてどんなものかとヒアリングすると
砂場に直接用を足すと言われてコメントしがたい気分に陥った。
まるで猫のトイレだ。 
一応本当なのかと上白沢に尋ねたら、確かに昔はそうだったと言われてしまった。
現実は恐ろしい。


聖大師様に代わりになにを使うんだと尋ねると、一本の荒縄を出して
これで拭くと言われた。 成る程と思ってこの縄を注文されても良いように名前と由来を聞いたら
フェムトファイバーなるどこかで聞いたことのある名前が出てきてさらにずっこけた。


フェムトファイバーを何処で入手したかと尋ねたが、
想像したとおりの答えが返ってきて今どうレスポンスを返すか考えあぐねている。
とりあえず綿月姉妹になんというか それだけが懸案である。