幻想郷では様々な妖怪が封印されていると言われている。
しかし、私が見た封印されているとされる妖怪達は割とお気楽な暮らしをしており
封印を自力で解こうとすると苦痛があるとか、そういう封印方法はてんでお目に掛かってない。
本来ペナルティとしての封印じゃないかと思っていた私にとっては違和感がある。
しかし、朝倉をはじめとした識者にその点を尋ねたら皆が殆ど同じような回答をだした。
今回は最新の封印学の話。
封印というと幻想郷では地下妖怪の封印とか、西行妖の封印とか、大師様こと聖白蓮の封印などがある。
ここでポイントなるのは現代の封印が力で押さえつける物ではないと言うことだ。
朝倉も押さえつけるタイプの封印は実際ナンセンスだという。
封印には二つのフェーズがある。一つは相手を捕縛して動けなくすること。
だが封印完了すると相手は自由に動くことができる。
そして意外や意外、住みやすい環境を構築すること。 この二つとなる。
住みやすい環境というのは、暮らしやすい外気温とか明るさなどで快適なら快適なほど良い。
そしてびっくりするかも知れないが、外部との連絡手段も用意されていることだ。
外部からの連絡手段は何に使うのか。
封印した相手を祀るお祭りが無事行われていることを見せるためだったり
相手の暇つぶしをさせるためだったりする。 この方式でメチャクチャな悪戯をしたのは
有名な鵺だという。
相手に苦痛を与える封印は駄目なのかと朝倉に尋ねると、苦痛がクセになってしまって意味がない場合が
頻発してしまったらしい。
過去、苦痛がクセになってしまったため、封印から解放しようとしたら嫌だと言われたことがあったとか。
そこから、今の封印は出られなくする封印から出たくなくなる封印へと技術面で大きなシフトを起こしたという。
この話をした理由なのだが。
今日、永遠亭でネトゲをやるためのコンピューターを交換した際
姫様が私を超える廃神がいると言っていた。
同じネトゲで監視活動やら遊んでいた人も確かにそういう人物がいたことを認めていた。
帰りがけ香霖堂へよって伝票の回収をしたときのこと。
流石大師様だ。香霖堂に入るなり開口一番そう言われた。
聞けば香霖堂に大師様が取り巻きを連れて入ってきたらしい。
そして式神が入っている箱 言うなればパソコンを普通に使って見せたのだという。
取り巻きは流石は大師様と崇めていたが香霖にはどうにも信じられない光景だと言っていた。
私はこれでもこの世界ではカミと呼ばれていたのよと言っていたという。
香霖は意味が分からないと言っていたが、私はなんとなく理由が分かった気がした。
そういえば大師様は博麗の巫女と出会ったときに意味の分かる言葉を話していたのか。
そんなことを思い出した。