永遠亭での新年。 普段は薬屋が運営している店を尋ねたり納品したりするが
今回は綿月姉妹からの配達物が大量に絡んでいるため、永遠亭に直接納品になった。
綿月姉妹が薬屋に幻想郷の暮らしは不便だろうと言うことで色々なものが
届くようになっているからだ。
物量無視で。
どうも綿月姉妹は薬屋の屋敷サイズを根本的に見誤っているとしか思えない。
そしてやってきた物体はかなりのサイズである。
一体何が入っているのか蓋を開けて永遠亭の面子から兎さんまでみんなが驚愕した。
蓋を開けて漂うの謎の異臭。
中を見るとおせちだった物体がそこにあった。
だったというところがミソである。
半分くらいが食える代物ではない。
おせちは豪華に盛りつけられて気合いも入っているのは分かる。
しかしこれはどう見ても生ゴミを送りつけているとしか思えない。
同封の手紙を見てみる。
写真に写るのは普段着のままの綿月姉妹が兎さんズ(これまた普段着)が
おせちを盛り合わせている場面。
クリーンルームとか雑菌対策が全くなされていない。
薬屋がこの段階で卒倒する。
説明しよう。月面では雑菌問題というのが環境レベルで改善されている。
だからクール便を使おうとか、雑菌対策という考えが全くと言って良いほどない。
一応月面の人にはきちんとクール便の利用を勧めていたのだが、なぜそれが必要なのか
まったくもって理解されていなかったらしい。
かくして大量の生ゴミだけが残ったのだが、なぜかいろんな連中が通りかかっては
食えそうな物をしっかり物色して持って行っていた。
考えてみれば賞味期限のない幻想郷で食える食えないは経験によって分かっているのかも
しれないし、元々おせちは日持ちする食べ物を詰めていると言う部分もあるだろうが
結局みんなで捨てて、綿月姉妹には美味しかったと返信したのだった。
南無南無。