□月 ●日  No1732 避難訓練しましょ


妖怪の山で避難訓練が開始。ある斜面で土砂災害が発生しそうであるという
想定の下で避難を行う。


妖怪の山でも避難訓練はかなりの頻度で行われる。
しかし顕界と幻想郷で根本的に違う点がある。
それは情報の素早さである。
妖怪たちは野生動物からの情報も絶えず集積している。彼らのネットワークにより
微細な問題も素早く集積される。もちろん人間のテクノロジで観測できるものは
動物たちに反映される。もっとも彼らには彼らの勘があるので本当に反映されているかは
疑わしい限りだ。


土砂災害の場合必ず前兆となる現象が発生する。飽和した水が地面からわき出てくるのだ。
また地底の方では特定の振動も発生する。こうした情報を総合して顕界よりも早く
避難指示が出るのである。


というわけで避難となるのだが、空を飛べる妖怪は上空退避。
飛べない人間や妖怪は速やかに離れるか間に合わない場合はセーフハウスに退避。
危険になると魔術の力でホバリング飛行するという代物である。


土砂災害の場合は下流部分での避難の方が重視される。
持って行く物は事前に決められているが根本的に土砂災害の可能性が高い家は
最初から立ち退いて貰っている。


もちろん妖怪たちでも被害の規模は100%推察できるわけではない。
想定外の被害になる場合もあるし複合被害で大きくなったケースもある。
単純ではないが少なくても備えることは大切だと思っている。


ちなみにセーフハウスだが毎回ここの中で嘔吐する人がいて中が酸っぱい臭いに
なっているところがあるらしい。いい加減何とかして欲しい。