□月 ●日  No1799 できれば黒歴史にすべき


八雲商事在任 東村先生といえばこの八雲商事きってのヘッドハンターである。
彼が絡んで失敗した人はいないという。確実に八雲商事または妖怪相手に渡り合える人材を
探して紹介してくるため、彼に見初められたらほぼ就職確率100%である。
彼が招聘した人を挙げると大物ばかりでびっくりする。
岡崎夢美や北白河ちゆりを呼んだのも彼だし、浅間伊佐美も彼のプロデュースだ。


が、彼が人事部に所属していないのも訳があるらしい。
その人物を獲得するために手段を選ばないからだ。
その人物の社会的地位を破壊して、その人物がここに入るように仕向けることすらあるらしい。
そのえぐさは結構な語りぐさとなっており、彼が幻想郷にあまり立ち寄らない理由ともなっているらしい。


というわけで東村先生は幻想郷でも結構嫌われている。
彼としてみればもっとも有効な人材を集めているそうなのだが
それにしても彼がメイド長を引き抜こうとして罠にはめたとか
それが結果的に紅魔館に居座る原因を作ってしまったとか。
枚挙にいとまはない。


その中でも特に語りぐさとなっているのが朝倉理香子の招聘である。
実のところボスは朝倉理香子の参加に反対していた。
彼女が八雲商事に入ったのは意外と日が浅い。岡崎達とほぼ同時期である。
それはボスが朝倉の能力に疑問を抱いていたからだ。
一度相見えたとき、自分と弾幕戦ができる程度に弱体化していたからだ。
往事の彼女だったらボス程度の能力なら歯牙にもかけないものだったからだ。


東村先生は、朝倉の能力が衰えているどころかさらに先鋭化しているところを発見した。
その能力をボスに見せるため、巨大な射検場と予算を捻出させた。
あの頃、彼が自分の首を掛けると言ったのはそれが最初で最後だったとボスは語っている。


結果はどうだろう。彼の活躍によって少なくとも八雲紫はモダンスペルカードシステムの
完成をみたと言えるだろう。 彼女の圧倒的魔力により弾幕生成システムの標準化が進み
そのあまりの容易さ、完成度から結果妖精たちまで弾幕戦ができる有様となったのである。




まことに遺憾ながら。