博麗大結界が今の姿になったのは明治の末期あたりと言われる。
科学技術の流入によって妖怪達の住処が失われたからだと思われていた大結界の成立だが
実は様々な条件がクリアーとなったからに過ぎない。
幻想郷で特に警戒されているものが疫病の類である。所謂はやりやまいと言う奴だが
隔離地域である幻想郷では致命傷になりかねない。
特徴的なものはらい病を含めた数々の疫病の類が所謂ウイルスなどによって起こされていることが
妖怪達とりわけヤマメ女史たちを中心とする一派から知られており、博麗大結界成立段階から
顕界に近い防疫体制をつくることができたということだろう。
昔から、流行病は小さな生き物であるウイルスなどの類が引き起こしていることを妖怪達は
知っていた。しかしそれを証明する手段がなかった。
人間による二次感染を防ぐべく病人を引き離そうとしても、何も知らない人間達は看病を
やめようとはしなかった。それがさらなる感染を生むことなど彼らには知るよしも無かったのである。
博麗大結界が顕界とほぼ完全に分けることが出来たのは、幕末から明治に掛けて数々の病気が
ウイルスや菌類などによって引き起こされることが分かったからである。
結局人間達の知識なくして実のところ幻想郷も成り立たないところが面白い。
博麗の巫女は呪術でどうにかしようと思っているがあれについてはまた、別の話となっている。
ヤマメ女史はそれみたことかと言い、八雲商事成立時に彼女が深く関与したと言う記録がある。
当然莫大な予算も投じられており、天然痘ウイルスのサンプルやワクチンも保管されている
状況である。
このように博麗大結界成立には隔離地域にしても問題ない条件が必要だったわけである。
疫学防御に関わるスタッフ達に敬礼。