□月 ●日  No2108 デストロイヤーのゆえん


スペルカードの複製は結構頻繁に行われている。
そもそもスペルカードは消耗品であり、一定回数使うとカードの一部が損耗してしまう。
スペルカードにはかなりの冗長性を持たせているが、それでもバックファイアの危険があるので
一定回数使ったら廃棄が原則である。


がしかし、ここにそれを無視したアホンダラが存在する。
博麗の巫女だ。
このアマ、カードの耐用限界を遙かに超えてスペルカードを運用していたのだ。
実はこのカードの耐用限界を超えた運用はもう一つの問題を引き起こす。
それはデュプリケートつまり複製が困難になることだ。


スペルカードの冗長性(我々はそれをテロメアーゼと呼んでいる)を超えて運用すると
スペルカードのCRCが維持できなくなる。すると、安全装置が働いてコピーができなくなる。
博麗の巫女はその都度スペルカードを新造しているというのだからたまらない。


このことが発覚したのが所謂、幻想郷には花が咲き乱れた異変である。
妖怪道氏の決闘に急遽スペルカード利用が禁止されて、レガシシステムである「霊撃」が
急遽採用になった。ちなみに鴉天狗の取材を見れば分かることだがスペルカードシステムの方が
遙かに使い勝手はよいので、妖怪達は普段スペルカードを利用しているのだが
異変解決側は何故か「霊撃」を使う羽目になるという頭の悪い展開になってしまった。


スペルカードを温存して何をしていたのか。
一説には誰かに売ったと言われる。一応、博麗の巫女のスペルカードはかなりの高品質で
大容量である。強力な妖怪が使っても全く問題がない。
たぶんこれを米や何かと交換しているか詐取されているというのが一般的だ。


実のところ朝倉が博麗の巫女のコスプレができないのもその辺りに理由があるらしい。
もっとも奴が博麗の巫女のコスプレではなく自称現人神のコスプレをしたとき
脇毛の処理がなされていなくて悲惨としかいいようがなかったのは言うまでもない。


思い出したかだけで気持ち悪くなってきた。