□月 ●日  No2130 幻想事故事例


幻想郷で起こる頭の悪い事故を紹介してみる。
魔術を使うというのはいろいろな意味でリスクがあるものだ。
それがちょっとしたものでも事故は起こるときは起こる。 注意一秒けが一生である。


たとえば空を飛んでいる間の低体温症についてだ。
特に人間の場合、保温能力の不足から空中戦で低体温症になり墜落する事例が数多く存在する。
そのためあえて空を飛ばないという選択をしている妖怪もいるとのこと。
冬場の吹雪で空を飛ばないのは低体温症を警戒してのことである。
空中移動は多少なりとも集中力を使うのでちょっとでも制御が崩れれば大事故になるのだ。


そうなると見るも無残な状態になる。
過去の事例だとまともに遺体すら残らないことがほとんどだ。
こうなったら妖怪たちや獣たちに処理してもらわないとダメなんてこともある。
そっちのほうがまだまともに見れるからだ。


魔法のバックファイアはここでもよく取り上げられるが、これもとても危険な状況である。
朝倉が自分を実験台にしてバックファイアを故意に起こした場合の挙動を見せてくれる場合がある。
これは仮想環境下で行われるのだが、ダメージの大半を軽減しても多少はダメージを受ける。
たとえば、頭がアフロヘアになるとかだ。 五体満足で済んでいるのが奇跡的だが
ダメージをすべて頭をアフロヘアにする方向へと逃がすという朝倉の珍魔術である。


なお、この魔術に失敗した事例を写真で見せられたことがある。
得体のしれない肉の塊になっていた。 肉の塊は巨大化(といっても数百キロ程度の重量だそうだが)を
繰り返したのち自重でつぶれたという。
つぶれた後は悪臭と内臓がつぶれたような鮮血が飛び散りそれはひどい状態だったようだ。


霧雨店の主人は八雲商事と付き合いがあるためこうしたリスクの話も聞かされているらしい。
普通は反対するだろう。
最近はそうしたバックファイア防止のための身代わり呪符が普及改良されているので
ここまでひどいことはないらしいのだが、事故とはいつ何時起こるのかわからない。
注視するべきだといわれている。