□月 ●日  No2149 すべてには合理的理由が存在する


妖怪というのは並外れた身体能力を持っているというのが色々定説ではあるのですが、
本当のところ、扱いやすい能力というのはかなり少ないものでして、いいところ鳥妖怪が持っている呼吸器とか
そんなものしかないのではないかと思う最近であります。


妖怪が人間型を選んだことにも関係があるのですが、人間型にならないと妖怪たちは弾幕戦もままなりません。
まず色を識別できないし、どの弾幕が自分に向かっているのかも把握するのが困難です。
痛みで顔をゆがめれば視界がぼやけるというのが現実です。
そのため、どんな妖怪も弾幕戦とあらば人間型にならざるを得ません。


実はこのことがスペルカードという戦い方の標準化を招いていると言います。
人間型にならなければ満足に弾幕回避できないということは身体能力にものを言わせたインチキをすることが
できないということです。
スペルカードを使うには発動の言葉が必要ですが、こちらも人間の姿にならなければまともにしゃべることも出来ません。
妖怪たちが満足にしゃべれないで叫んでばかりいるのは実のところそんな事情があるからであります。
母音が上手くしゃべれないのです。


そんなわけで、命名決闘法案を使う以上は人間型になるというのが全ての基本なんです。
あとは外見的に命中範囲を減らすようにするためにわざわざ小さくて未成熟でも高い筋力を発揮できる
少女の姿になるというのが一番合理的だった。というのに過ぎないのです。


妖怪たちも本来の自分の姿の方が気が楽でしょう。慣れた肉体で生活するほうが色々と楽だし気にしなくていいことも多い。
それでも妖怪たちは少女の姿になる。 
それは仕方なくやっているんです。 だからそこのあなた、妖怪たちに色目使ってもあまり意味がありませんよ。