□月 ●日  No2228 暦を考える


妖怪たちが妖怪太陰暦を利用するのは結構知られた話だが、そこに休日という概念はろくずっぽない。
そもそも妖怪太陰暦は人間に祭事を行うための暦をコントロールされないためであるという。
暦を決めるというのはとても重要なことであり、妖怪たちも天文学を人間から輸入する場合もあるという。


八雲商事の休日は基本シフトである。幻想郷には土日が存在しなく、休日という概念が存在しない。
その点では博麗の巫女は万年休日とも言えるし、万年仕事ともいえる。
一般の人も同様で、休みというのは大体大きな祭りなどがある時であるこの時は仕事を止めてみんなで
遊ぶというのが基本概念と言ってよい。


おかげで幻想郷にいると休みの感覚が吹き飛ぶ。この辺はサービス業の人間も似たようなものと聞いているから
あまり重要ではないとも思える。ただし幻想郷の場合は休みがない代わりに勤務時間というのが比較的
短いし、長時間延々と仕事というわけではない。効率的かどうかはおいておいて、休日をつくると
仕事が圧縮されるというのが実際のところなのだろう。


その中で安心感を持てるのが紅魔館だ。色々な手続きは朝の部と夜の部にわかれて時間でくっきり
解れている。この時間体系を見ると門番が昼間昼寝をせざるを得ない理由がわかってくるだろう。
彼らはお役所の門番でもあるのだ。つまり勤務時間中は起きていないとまずいということになる。
昼夜二回となれば相当面倒であると思って間違いないだろう。
ちなみに紅魔館は日曜になると休みになる。最初は不便と思っていた周辺住民だったが
最近はこんなもんだということで受け入れて貰っているようだ。
ある意味幻想郷の暦を左右していると言えるだろう。
紅魔館は単に外の世界の暦を幻想郷に持ち込んだに過ぎない。


これで理解できるかと思うが実は紅霧異変に至った原因の一つがこの暦の問題という説がある。
そもそも彼女が霧を出したのは時間的に一定時間であったことも理由の一つである。
暦をめぐる問題は結構あとあとまで引きずっているのだが それはまた後の話。