■月 ●日  No5425

 ヴァンパイアの主人が使っている月面ロケット これは厳密にはロケットでは
 なく宇宙エレベーターのたぐいである。
 実際のところは上から吊り下げる形式であり、吊っているのがフェムトファイバーの
 劣化版であることは割と有名な話。フェムトファイバーなんてコストの高いもんは
 使えませんがな。それにオーバースペックで意味ないわな。

 ここで面倒なのがさらに正確に言うと、吊り下げるのは頭ではなく、船尾のほうである。
 なので着陸すると、船尾にひもがあるからひっくり返るのだ。
 糞すぎるんだろ。 さらに言えば帰還をうちの会社の施設でやる気満々だったという
 ことである。これには一遍タヒんでこいっていうしかない。

 まあどうせ妖精を満載したこの列車に乗り込むんだから余裕なんだろうよって
 ことである。マジでくたばれと思う。
 しかも結局こっちで手打ちにして綿月妹に送迎してもらってる。もう呆れて
 ものがいえんよもう。

 さてあの件は言っちまえば、月面人にとっては連中内部の不満分子をいぶりだすための
 イベントして利用された節がある。 結局のところ連中はというと、ちゃっかり
 あのメギツネを燻りだし、博麗の巫女に排除させることに成功したのである。
 排除されたということは奴らの神性が吹っ飛ぶわけで、そりゃもう彼らにとって
 トドメにも似た結論になるのである。

 その証拠にあのメギツネは穢れの中でも一番どぎつい薄い本になるという結末を得たのだった。