■月 ●日  No5543

 みんなおばん。まな板やで。妖怪と接触している国家組織ってのは色々あってな。
 うちらもいろいろ交流しているんや。ほぼ世界的に存在しているんや。
 ただ、妖怪とあまり関係が良くない国もあるんや。赤い国とかがそうやな。
 
 連中は妖怪を実験動物としか思ってなくてな。西側に対抗するために独自に
 魔術を研究していて、一定の成果は上がったんやが、その実験がかなりひどくてな。
 西側に亡命する妖怪とかが続出したんや。しかも赤い国が崩壊したときに技術が
 流出してしまってな。結局基礎研究だけ取られただけというオチが残ったんや。
 
 連中はいまだ科学魔術的融合型戦闘スタイルは自分の技術だと主張してるが
 実際は産業革命後のアールデコで魔術と科学の融合が一気に進んでいるんや。
 おかげで科学まわりは素粒子とか理論物理学が進歩するきっかけになったし
 妖怪たちは今まで儀式的にやっていた様々な魔術がえらいロスがあるって
 知ることになったんや。その時時代の寵児となったのがあの朝倉理香子や
 こいつがやってた基礎研究がやっと実を結んだんやがな。
 当然理解されてなかったから彼女は批判されててな。効果が実証されたけど
 結局、民間に行ったんや。 
 
 せやけど赤い国のおかげでテレパスプロトコルが出来たり、スペルカードの
 実行トリガーができたりで便利なんや。ままならんね。