■月 ●日 No5999
これは博麗の巫女がどうこうできる異変ではない。
最近、妖怪たちが顕界に移動後消息を絶つ事例が多発している。
現在、警察やインターポールなども動員して調査していたのだが、このたび原因が判明した。
見つけたのはニンゲンではなくAIだった。某独裁国家も使用している監視システムを併用してようやく
当該妖怪を発見した。
その姿は完全にこちらの想定を超えたものになっていた。
まあ言っちまうと現代風の姿になってしまうのである。我々はこれをミーム汚染と呼んでいる。
ネット界隈でも使用されているものだから違和感もない話だ。
だが、問題はここではない。ミーム汚染だけならこれまでもネットの発展によってミーム汚染は
たびたびおこなわれていたし、これによって博麗大結界を再構築するエネルギーに転用
することだって行われている。
だが、今起こっているのはもうちょっとちがう。下手すると妖怪変化の本質までもが
崩壊している。姿が崩壊しているということはアイデンティティが喪われ意味消失も
起こりかねない。
この原因は特に欧米で発生してる移民問題だ。政治的な正しさのために移民を受け入れた結果
文化に根差している妖怪までもが移転、さらに移民先で意味が書き換わって、
意味消失したり、別の問題も起こってしまうのだ。
この問題に対処するため、現在幾つかの国において妖怪の渡航制限が起こりつつある。