■月 ●日  No6002

 幻想郷では外の世界すなわち顕界で忘れられたものが流れることがありますが
 これは資源でも言えまして、取り扱いに困る代物があります。
 それが石油です。有用な資源だと思ったそこのあなた。甘いです。それなりに品質がいい石油ではあるものの
 ガスが出るわ、土壌汚染をまねくわでただの汚染物質です。特に可燃性のガスは事故の原因となっており
 地底に住んでいる連中から忌み嫌われております。

 あまりに処理が困難なため、精製施設を作って、一応幻想郷内で利用するようにもしているのですが
 そもそも石油を利用するような妖怪が限られており、精製量は少ないから大赤字もいいところ。
 ちなみに、我々の動きを察知した石油大手がうちに査察を申し出たが、このあんまりな状態を見て
 速攻お帰りになった時点で推して知るべしです。

 ちなみにこの原油、精製してもほとんど使いみちがないです。
 なんでかってと、発電用として使うなら廃棄スペルカードの魔力発電で十分回るからです。
 というか廃棄スペルカードのほうが危険度が高いからリサイクルするしかないんですよ。
 異変のたびにスペルカードが違う妖怪がいるのは、スペルカードに利用期限があるためです。
 古いものを適切に保管しているのならいざ知らずなんで、魔力は適切に
 無力化処理しないとまずいんです。

 まあ定期的に事故が起こっていた事案については、30年くらい前にピークを迎えて今はだいぶ
 知識がみについたのか無力化が適切に行われたり、建物が頑強になったことで
 清掃用ガス漏れ案件に偽装するパターンが多いようです。