■月 ●日  No6010

 八雲商事にはあの白玉楼の元御庭番がいます。元ということなので現在では後継者に譲っているようですが
 後継者が使用している剣が実はレプリカであることは黙っていたほうがいいでしょうか?

 ただしですね、レプリカのほうが高性能であることも加えておく必要があります。
 なぜなら、現代の御庭番が使用しているのは真打のレプリカであるためです。刀は毎度試作品が開発されますが
 その中でも最も高性能であるのが真打です。
 ところがですね、現行御庭番が使用しているのはレプリカです。これはこの刀がものを斬ると
 色々と謂れを吸ってしまい性能劣化が著しいためなんだとか。つまり元御庭番もレプリカです。
 いや、彼の場合はレプリカというよりデッドコピーのほうが正しいかもしれない。

 古いからとか特別仕様なんて一見すると特別感がありますが、実態は後からできたものの方が概ね高性能です。
 古い業物でも多くの場合解析されて後から作る方が高性能になることがほとんどです。強いて言うなら謂れの分の威力ですが
 元御庭番に言わせればそれはノイズになるということ。
 八雲商事にいる元御庭番のおっさんはこうした問題を含めて現行御庭番にはより使いやすいレプリカを
 与えているとかなんとか。

 まあたぶんこの辺性能周りは本当だろうけど、オリジナルの下りは嘘で、本当のオリジナルは実は海の底に
 沈んでいるんじゃないかという説があります。