■月 ●日  No6168

 幻想郷において医療というのはかなりハードルが高いものだと思う。
 大体、やってることと言えば鍼や灸と言ったもんが多い。
 こいつはコストが安いから人気がある。一方で国民皆保険とかはないので
 医者にかかるととてつもなくコストがかかる。
 これは医者自身が感染症にかかるリスクを引き受けるからなので
 ある意味仕方ない感じだ。

 もちろん魔力によって治療する方法もある。魔法使いとかは治癒魔術を
 駆使しているが、これも結構危ない。だいたい碌に麻酔がない状態で
 治癒魔術を維持するのは困難を極める。
 もっとも現代はスペルカードで魔術を維持するハードルは相当下がった。
 では一般の人が使うかというとやっぱり抵抗感はあるらしい。
 魔術そのものがノーリスクじゃないから仕方ない。

 置き薬も結構あって、薬屋が医者やってることも多いんだが、免許がある
 わけじゃないから藪医者と良い医者は極端に差がある。
 もっとも名医は金がかかるので、その辺で判別される。
 
 実のところ薬屋はその辺で大失敗している。本当は知る人ぞ知る名医
 ってポジションだが、薬を売るために診察する現代のスタイルなので
 診察台が極端に安い扱いになってる。
 そうなると、安すぎてみんな近寄らないのだ。
 本人が気が付くまでまだまだかかりそうである。