補償光学装置と天文学の進歩

△月 □日  No455 月の都を覗いてみればより


ワイ島マウナケア山山頂にあるケック天文台天の川銀河の中心にブラックホールがあるらしいことを
観測したところで有名なところですが、それを可能にしたのが補償光学装置と呼ばれる揺らぎ補正装置です。
補償光学装置とは1980年くらいにアメリカで研究が進んだ技術です。
冷戦時代、敵の衛星を捕捉し破壊するためには地上からの観測が必要でした。
しかし地上から観測した人工衛星はただの光にしか見えません。 大気の揺らぎが邪魔をして像を
ぼやけさせていたのです。 そこで開発されたのが補償光学装置
大気の流れをリアルタイムで演算して補正すれば衛星の姿をとらえることができるという理屈です。


本編では新たに、結界を暴く技術としての補償光学装置の話になっております。
結界の姿をマクロで観測してその挙動を計算して後、光学装置がそれを補正します。
計算量は膨大でリアルタイムの観測はできませんが、結界内部の映像を拾い出すには
十分な効果を発揮できるでしょう。
人間もまた宇宙を観測する新たな目を獲得していたのです。