□月 ●日  No1252 月兎の装備を借りてみた


月兎たちから装備を借りてみる。
色々雑談するうち仲良くなったのでこんな芸当ができるようになった。
綿月妹に見つかったら多分取り上げられるだろうが、何事も経験である。


月兎の装備を見ると、一見すると巫山戯た代物に見えるが
基本装備は現代の陸軍装備とあまり変わりない。 さすがに様々な装備品はスペルカード弾幕
格納するシステムと同じ手段で収納されてコンパクトに纏まっている。
それでも基本装備は全くと言っていいほど同じである。
ここまでくると、月人の装備を顕界の人間が真似したと言われても仕方ないだろう。


装備品の中にはやっぱりフェムトファイバー製のザイルが入っている。
利用方法は以前にも説明したとおりであり、特別なものではない。


月兎の着用するブレザーは一見すると防御力に劣るように見えるが、
ハンドガン程度なら防ぎきる高レベルな防弾能力を持つ。顕界にも似たようなコンセプトの
防弾チョッキがあるがそれとあまり変わらないといえる。


月兎の装備品の中でも特徴的なのはやっぱり食べ物類だろう。
カード式に格納されているのはそのままだが、普通の外食チェーンで食べるくらいの
食物になっているのが面白い。
また、食べ物の中には病気などを治療する薬とナノマシンが混入されているそうで
風邪から性病に至るまで、大体の問題はどうにかなると言う。


しかし、月兎が使う装備で一番驚異的なのは、やっぱりテントではないだろうか。
一見すると二人用の畳2帖(1m80cm四方)サイズのテントであるがテントの中は
空間がゆがめられているのか、畳8帖(3m60cm四方)サイズに家具までついている。
まるで上物のビジネスホテルにいる気分になる。
多少の傾斜地においても中は水平に保たれ、多少の浸水にも耐える。
しかも中は乾燥しており過ごしやすい。 そこで月兎たちは靴を脱いで
裸足になり、脚を乾燥させるわけだ。 この辺は顕界の軍隊と殆ど同じと言える。


綿月姉妹に見つかって怒られるかと思いきや、
月の技術は進んでいるだろうと自慢されておとがめなしだった。
コピーされることがないと高をくくっているのだろうが今日はついている。