□月 ●日  No2305 アーカイブの中の幻想郷


一つの問題として幻想郷にもキャパというものがある。もちろんある程度のキャパ拡大はちょこちょこ行われるが
新しいものが流入したことで、以前に居たものがいられなくなるという問題も起こる。
一見すると自由になったように見えて、自分たちが幻想入りした要因が幻想入りするといかんともしがたいものがある。
こうなってしまうと、いかに妖怪といえど消滅するか別のところに移り住むとかしないといけない。


幸いにして昨今顕界では情報蓄積が急激に行われ可視化するようになったため、妖怪たちは忘れ去られる前に
アーカイブの中で生きることも可能になっている。つまるところ幻想郷から弾き飛ばされてもアーカイブの中で
生きることが可能になっている種もかなりいるらしい。


この手のアーカイブを作っているのが八雲商事のスポンサーたちといわれる。いわば幻想郷の入れ子状態みたいな
ものだが、場合によってはアーカイブを作るために妖怪たちを顕界に招へいする場合もある。
招へい後に大暴れしては霊能局のお世話になるのはご愛嬌だ。


そんなわけで、幻想郷と言えど幻想入りした生き物をすべて格納できるようなキャパシティはないので
こういう仕組みがある旨は知っておいてほしいところ。
それにしても大ムカデって、顕界に行くと酸欠で動けなくなるのね。
昆虫類は肺をもっているわけではないので酸素濃度が小さいと体に酸素がいきわたらなくなって細胞が壊死するのだとか。
可哀想になって結局幻想郷に返したけど、悪いことをしました。
申し訳ない。