八雲商事のシステムは幻想郷の成り立ちを知る上でとても参考になると言われる。
幻想郷は一朝一夕では成り立っておらず多くの試行錯誤と巨費を投じて行われた。
なぜ幻想郷の成立に巨費を投じる必要があったのか。幾つかの理由があるが
そのうちの一つを紹介したい。
実のところ、妖怪達も先立つものがないと生きていけないことが多い。
多くの場合、それはお供え物とか、酷いケースでは人柱もそれに当たる。
妖怪達は人間たちによって生かされていると言えるのである。
お金の偽造は妖怪達が良くやっていたことだが、明治以降になってくると会計システムも
改善されてきており人間を騙すのも困難になってきた。
幻想郷の成立は、妖怪を生かすためのインフラの集約から始まった。
妖怪を効率よく生かすには分散した彼らを集めてインフラを集約した方が効率が良い。
ハイレベルな妖怪は彼らだけで建造物を用意しないとならず極めて高コストだ。
そんな彼らを集約すれば、管理費用を最小限に済ますことが可能だ。
幻想郷のシステムは妖怪達を低コストで養うために必要であり、その中の物資を機械的ではなく
人間が管理することでコスト削減を目指すのが八雲商事というわけである。
そしてコスト削減を邪魔する一輪嬢とか自称現人神とかは色々困る存在というわけだ。
というわけで、幻想郷に物資を運ぶのも予算の枠までしかできないんだ。
お前らが無駄遣いしたらそれだけ回る予算が減るんだよ。分かったか。