□月 ●日  No1637 猫型妖怪に関するメモ


量産されている橙がいつの間にかアップデートを繰り返していて、かなりまともな動きをしている
事実に遭遇した。 元々八雲紫が術者の橙がかなりのレベルで解析されたからのようだが、
今では事務仕事もしっかりこなすらしい。


幻想郷では思いの外猫妖怪が多数存在する。死体運び猫もその一つだがどの猫も共通して言えるのは
気紛れすぎてしばしば人間の姿になることすら忘れるということである。
もちろん、その状態で甘えたりすることも多々あるので、構って欲しくて変身を解いている可能性は高い。
そして彼女はうちの女性社員にやたら人気が高い。
そして暖かくて快適な地底では猫にとってパラダイスなのかも知れない。 


橙といっても白い服を着ているエリート橙は、エレンの店にいるソクラテスと同様に事務作業に特化した
橙である。クール系の美人扱いということで持ち帰りたいという馬鹿は結構いるが、色恋沙汰には
あまり興味がないらしい。 発情期になるとさらに仕事に集中しだし、邪魔をすると本当に襲われるとか。


ソクラテスは珍しいオス猫である。式神と言われないとただのネコ耳を付けた少年にしか見えない。
そしてやたら暗算能力が高い。 エレンの店でも在庫とかお金の管理を一手に引き受けている。
これについては、エレンがふわふわパチパチになっても店が正しく運用されるための措置らしい。
ちなみにソクラテスはもう数百代目の使い魔だと言っていた。 ここまで来ると名前をどうしているのか
気になるところだが、噂ではローテーションしているとか。


そんなわけで、ネコ型妖怪を適当に紹介したが、最近はメンテナンスコストが掛かるルーコトよりも
比較的安価に大量量産できる橙の存在も見直されていると聞いて、技術トレンド恐るべしと思ってしまった。
もちろん、橙関係については事故が多いのも確かなので、個人的にはまだまだ様子を見ていきたいと
思う次第である。