□月 ●日  No1901 銀じゃないよ銀メッキだよ(爆)


よく、妖怪は金属と相性が悪いとされる。
妖怪と言うよりモンスター相手の場合は金属の武器を使うことが勝利の鍵とかよく言われる話。
では幻想郷ではどうなのか、謂われがあれば良いのかというと勿論そうではないという話。


幻想郷で問題となるのは治金技術のレベルである。鋳造などの金属精製や加工などは
顕界とは大きく遅れているのが実情だ。これは妖怪が金属の研究を避けていたというのが
もっぱらの説だった。しかし実態はどうもそうでもないらしい。
金属の精製技術が大きく発展したのはここ50年あまりの出来事だったからだ。


そのため幻想郷の金属製品は粗悪品が多い。刀などはオーダーメイドで作るもので
比較的品質は良いのだが、量産品になった瞬間酷いできになる。
量産品の刀を振るってみたら、魂魄から3回で折れるからやめておけと言われた。
ちなみに3回は期待値で、実際には3回も持たないというのが本当のところである。


だから幻想郷で刀を使用するのはごく一部の居合い術を使える人材以外あっという間に
廃れてしまった。ちなみに刀に準ずる代物でブロードソードの類もあるのだが
こちらは、切ると言うよりどう見ても鈍器の類である。


メイド長のナイフも実のところ破損が激しい、何回か投げると確実に破損する。
もちろんノーレッジ女史によって魔術的な補強が成されているというが、何度も破損しているので
ナイフをよく見ると、あちこちに修理跡があるのはご愛敬というものだ。
だからメイド長はなんども同じナイフを投げると言うよりローテーションで投げている。
次はこれ、次はこれという具合だ。 戦闘をすると半分くらいは使用不能になる。
その場合は柄だけ残して再利用ということになっている。
意外とお金が掛かるのである。


と、いうわけで、幻想郷で金属武器というとそこまで美しさを期待してはならないのである。
まあ、想像の中では美しい世界ではあるが。