□月 ●日  No1934 余計な大掃除


宮内省霊能局 ここでは幻想の世界で発生した事件を別のルートで解決する少数精鋭の省庁である。
一応。


ここの詰め所で大掃除があったそうでそこで起こったちょっとした騒動を纏めてみる。
実はこの詰め所一応独房というのがある。霊的防御がきちんと成された代物で、
博麗の巫女もここにしっかりお世話になったことから、現在その事実が謂われとして有効機能。
妖怪達の頭を冷やすための便利施設として有名になってしまった。


そこに出現したのは空気が読めない女大師様。博愛主義というなのファシズム丸出しで
妖怪達を独房に入れるなんておかしいとか言い出した。
確かに妖怪達が独房に入るのは人間のルールを逸脱したからであって妖怪達にとっては
ごく自然の行動であるが、大師様に言わせれば、そういう行動も抑制できるようなインフラ作りが
大切であると言いたいらしい。


実はこの考え方、妖怪達の主体性を完全に無視しているという一点において大問題である。
当然この流れで驚き、怒ったのは当の妖怪だった。それを大師様「修行がたりない」で
一喝してしまった。 立つ瀬がない妖怪が怒るのは至極当然しかし、アホな妖怪が
よりによって大師様に襲いかかった。見た目は一応お姉さんだから仕方ない。


ある聖人は言った。右の頬をぶたれたら左の頬を差し出しなさいと。
しかし多くの人間はなにもできなかった。 それをした先には死が待っていたから。
その人物は神の力を持った者とされてはいたが。


ここで状況を説明しよう。今日は大掃除である。
大掃除のために色々なものが取り払われていた。当然妖怪達を封じるための数々の仕掛けをだ。
博麗霊夢を捕らえていた檻という謂われは生きていたもののそれは檻を物理的に補強する物ではない。


何が起こったか 檻が破壊されて、妖怪共々大脱走
大捕物開始とあいなったのである。
半分くらいは大師様が全部即座に捕まえたそうだが、おかげでクリスマスはここで過ごすしかない
と半泣きになっていた櫻崎を慰める小兎姫の姿を見て今日は終了である。
なお大師様にクリスマスは理解できないので、櫻崎が大泣きする理由なんて本人はよく分かっていないわけである。


南無〜。