□月 ●日  No2043 幻想産廃処理


幻想郷に物資を運ぶ問題よりも大きな問題がある。
それは産廃の問題である。 一応、隙間妖怪の隙間に物を投棄する事が多いのだが
最近、それにマニフェストを求める動きがあるらしい。
コンプライアンスの遵守のためらしい。


考えてみると隙間に物を突っ込んでも最終的にはどこかに吐き出されることは
間違いない。そうしなければ隙間の中もゴミだらけとなる。
どこかで処理しないとならない。


もっとも幻想郷では鉄屑がたいそうなお金になるので、みんな顕界からやってきた
品々は悉く分解されて、そのまま幻想郷の資源になっている。
なんでもかんでも雑ゴミとして投棄されるというわけではないのである。


とはいえ、幻想郷といえど一応外部とのつながりがある場合は、
法律についても現行のものを採用しないとならない。 面倒だがマニフェストを都度用意するという
ことになった。 普段から用意している産廃コンテナにマニフェストをつけるだけなのだが。


結局、糞狸が紹介した産廃処理業者から名義を借りて、物はそこに捨てていることになった。
何回かは余裕のあるコンテナを運ぶことになりそうである。
それにしてもゴミを運ぶ乗り物に、産廃処理の表示をしないといけないのだが、
乗り物に擬態できる妖怪から産廃処理の表示が御札みたいだと苦情が出た。
変な謂われがつくのは嫌らしい。 


結局現行法である一立米内でものを運ぶという前提で対応と言うことになった。
まあ、色々幻想郷のルールと顕界のルールのすりあわせは面倒だと言うことである。