□月 ●日  No2258 糞狸のにもつ


糞狸が幻想郷に色々と外の世界のものを持ち込んでいて色々な意味で処理が大変である。
本人いわく、大妖怪だから色々なものが必要なのだというのだが、顕界から幻想郷に移動するときは
結局列車で物理的に運ぶしかないという制約を解っているのか解ってないのかかなり怪しい。
丸々列車のコンテナが糞狸の荷物だと知ったときは軽く殺意が湧いた覚えがある。
転送費用が一定寸法を超えるとコンテナ単位単価になる制度上の隙間を利用しており、そこだけ
過積載になってしまった。あまりひどいのでボスが転送費用の改定を行うと言ったので
その後に期待である。


彼女が命蓮寺のどこに住んでいるのかはいまいちわからない。解ったらそれはそれで
彼女の迷惑なので物を運ぶ時は運輸の基本である家の前まで配達を実行する。
運ぶのは自分でやれやという意味である。
後日、見に行くと鵺が目に涙を貯めながら重い荷物を一人で持っているので手伝おうとしたら
一撃で腰が壊れるほどの重量だと聞いて歯がゆい思いをする。
ボスが切れた理由がなんとなくわかる。


所謂計画的幻想入りと言われる物資輸送には運賃が発生する。
たとえば紅魔館からのオーダー品などはきちんと費用が発生しており料金を頂いている。
家具類はノックダウン(組立品)として接着剤とセットで送ることで体積を減らす努力はする。


糞狸から電動工具の発送依頼が来て色々問題になった。
所謂電動インパクトドライバーなのだが、インパクトドライバーはDIYで革命を起こした商品なので
幻想入りはおかしいという理屈であるのだが、電池がニッカド電池という幻想入りしたものということで
ニッカド電池使用インパクトドライバー という書類で申請が来ていたという次第。
替えのニッカド電池もあるが、廃棄すると環境破壊確定なので 廃棄時は我々の方で回収を条件に
許可することに。本人もカドミウム汚染の危険性は重々理解している(そもそも糞狸は鉱山開発で財を成している)
ためこの辺の交渉事は上手くいっている。


ちなみに糞狸が持っていこうとしたものの3割くらいが検疫部で引っかかってそのまま差し戻されたが
一体何を持っていこうとしたんだあの糞狸。