□月 ●日  No2074 幻想災害コントロール


河童達が地滑りが起こりそうな場所に発破をかけて先行で地滑りを起こしている。
結構迷惑な現象だが、水源を守る為、土石流を防ぐためということで
多少は許容されている。 あまりやり過ぎると小競り合いが起こるのだが。


幻想郷でも天災とは無縁ではない。八百万のカミを利用しても駄目なときは駄目である。
例えば大地の歪みは一定期間ごとに是正しないと駄目だと言われている。
少しづつ放出しても、放出したことが原因で別の歪みが増えるのだという。


人間のいる場所だけ守ればいいという意見もあるが、これには誰もが反対する。
人間が住んでいない場所であっても最終的には人間の生活圏に跳ね返る結果になるのだという。
むしろ、全体的に大きな破綻を減らす方向に考えないと駄目だというのが基本である。
もっともそれでも駄目なときは駄目だ。


八雲商事でも一応災害時のバッファというものは用意している。
予算を最小限に済ませるためには本来ならこういったバッファの類も最小限に
したいところであるが、結構ギリギリのラインで維持している幻想郷において
巨大な破壊は一気に破綻を招くことになる。


災害が発生した場合は、幻想入りとかそうでないとかはあまり考慮されず物資が投入される。
あくまで住んでいる人の安全が重視される。これは人間も妖怪も同様だ。
どちらも飢えるとお互いに襲いかかる。 この点を理解しないとならない。


まあ、良く妖怪にここの食べ物には手を付けないのかと聞かれるのだが、概ねそういう理由だ。
賞味期限が近くなったら結局食べるしかなくなるのだから暫く我慢していただきたい。
どうせ、大量に喰わされる日が来るのである。


というわけで河童ラーメンについては是非とも河童連中で消費していただきたく。