□月 ●日  No2356 専門家にゆだねましょう


八雲商事の連中で一つ感心するのはお金のトラブルがほとんどないことである。
実際に幻想郷に行くと分かるのだが。お金を貸してくれとか恵んでくれという
妖怪は数多くいる。注意しないとならないのは何かと交換と言われたら真っ先に疑うこと。
金になるものだったら正規ルートで換金しているはずである。
この辺が解らないと騙されることになるので注意しないとならないだろう。


妖怪と渡り合う生活を送るとこの辺の詐欺師などを見分ける嗅覚は
極端に強くなる。SNSとかをやっている社員が嘘を見破ってエスパー扱い
されているが、だいたいそんなものである。
相手が人間だろうが妖怪だろうが、お金などを貸したらいいことがあるというのは
概ねフィクションである。


ごくまれに傘地蔵のケースがあるが、あの辺はどちらかというと地蔵が
閻魔様関連に仕事をする際に変な縁があると業務に支障が出ると言う
事情で一種の手切れ金というべきものである。なので一般の地蔵に
傘をつけてもあまり意味がないことも言っておかねばならない。


妖怪でも人間でも金を貸すときは顕界と同じルールで臨むべきである。
なお妖怪は容易に体で返そうとするがこちらも罠である。
あっちはそれこそが目的の場合があるので、容易に提案に乗ってはいけない。
みんな纏めて彼の世にいけるだろう。このケースでは妖怪がお金の調達と
食糧調達をセットで絡めているケースが多いため、暴行で切り抜けようとすると
容易に食われることを考えないといけない。


そんなわけだから幻想郷でお金を貸すときは借用証を描くこと。
妖怪たちは意外とそっちの謂れに弱いのできちんとお金を返してくれます。
そして手っ取り早い方法は金の貸し借りは最初から行わないこと。
これが肝要だったりするのです。 はい。