□月 ●日  No2567 希望者


うちの会社に謎の付喪神が住み着きだして大変迷惑している。
本人たちは、我々に協力すれば付喪神として安定化できると
信じていて大迷惑である。
最初の段階で多分そうなるのではないかとおもっていたが
案の定の有様ということだ。


彼らは働き者であり、割とうちの会社になじんでいる。
確かに顕界の文化に不慣れなところがあるわけだが、それは想定された問題でしかない。問題はしばしば人間の体を維持できないことがあるということだ。


この手のタイプはエネルギー切れになると道具の姿に戻ったり中途半端な姿になったりする。
中途半端なすがたはそれこそ化け物なので彼らには中途半端な姿にならず怪しくなったら道具に戻ることで省エネを図るようにアドバイスするわけだ。


ほかの妖怪も基本はこのやりかたを採用してる。
ほとんど特訓だが、結果的にこれでうまくいくのだそうだ。
彼らの世界も難儀であると同時に、口コミで特訓を受けたい奴が増えないことを望む。