□月 ●日  No2575 粘土を入れた箱


八雲商事の端末を配布するとき、機密保持のためにアクティベートするわけなのですが
その手段が幻想郷ならではということで紹介したいと思います。


最初やってきた箱はラベルがぺらっと一枚はってあるだけのシロモノです。
新人さんが意気揚々とフタを開けると、そこには粘土が入っているだけでありました。
普通の新人さんならなんだこりゃと思う場面です。


しかし、ここが八雲商事といいますか、幻想世界と仕事をしているところと言えます。
ここに魔力を注入すると端末に変形するのです。タヌキたちが用いている技術の応用と
言えるものですが、この魔術の名前がアクティベートというそうです。


アクティベートの意味ですが、一応幻想世界の外の話は幻想郷住民には秘密っってことになっているわけで
端末を奪われたり盗まれた時に情報漏えいする前に自爆機能を持っているわけです。
すると自動的にもとの粘土に戻るという寸法です。
粘土そのものは特殊なシロモノらしく、かならず使い終わったら返却が必要だということですが
素行の悪い社員が会社をやめるときに持ちだしてそのまま研究室に持って行ったら
金属が多少混じっているだけの粘土ということで、少々拍子抜けしたとかしないとか。


ちなみに粘土のまま盗難したアホがいたそうですが、そいつは詐欺行為をしたってことで
警察に捕まったらしいですね。おそらく死刑になるとは思いますが、
せめてうちの国なら窃盗ですんだのにどうして極刑になりやすいおとなりに行ったのか
理解し難いところです。