□月 ●日  No2796 質より量


 幻想郷と顕界の飯どっちが美味いかって言われますと誰が見たって顕界の飯のほうが美味いです。
 若干大味でも、やっぱりひとつひとつの味が変わるのは当然ですって。
 で、この時期になるといよいよ果物が出現するようになるのですが
 幻想郷の果物って皆が思っているほどには甘くないので、結構厳しいと思うのですよ。


 で、糞狸がその辺の話でメチャクチャ愚痴っていたんですよ。
 なんで、幻想郷に顕界の果物のタネ送れないかって。
 いやね、先生、タネだけで果物が甘くなったらマジで苦労ないんですって。
 味がいい果物はメチャクチャ手間掛かっているし、文明の利器はバリバリ使っているんですよ。
 場合によっては農薬だって使いますし、ってどうやってそれ手に入れるのって話。


 もちろんうまくやる方法ってのはあるのですよね。
 かつて高地の国だかどこかで現地の事情に合わせた農地改革を行って
 その国の生活を一変させてしまった人がいましてね、「太政」って称号を得た人が
 いましたね。この方のやった行動って一応八雲商事のシステムにかなりコンバートされたんですよ。
 太政にまなべってね。
 

 それで、どうしたかって言ったらそこまで手間かけるなら食糧生産量増やす方に手間かける方向に
 なりましてね、こうなっているってわけですよ。
 その辺は理解してほしいと思うので、顕界の果物欲しけりゃ先立つものを出してくださいよって話。