■月 ●日 No5137
顕界に住む妖怪たちも飛行機を利用する。
飛行可能な妖怪であっても飛行機に乗るのはそう珍しくない。
そもそも、飛行機と同等の高速飛行は天狗であっても無理である。
また、意外と妖怪たちは高高度を飛行できない。
元が鳥なら多少の高度に対応できるが、それでも限度はある。
たとえば妖怪たちが飛行機事故に巻き込まれても脱出すれば
大丈夫と言えるのは特殊な訓練をやっていた妖怪くらいなものである。
たとえば魂魄や朝倉みたいな人外魔境である。
霊能局の連中も高高度作戦ができるが、あくまで専用装備着用での
HALO降下の延長である。
この時の小兎姫たちの姿は酸素マスク着用のすっごいシュールな姿になる。
櫻崎の衣服は巫女服だが、妙に膨れている。
中に防寒服を着ているからだ。
天狗たちはというとあの妙に意匠性の高い衣服がシールドの役目を
果たすらしい。 朝倉が高度天狗衣装のエミュレートをした時に発覚したもので
確かにこれなら効果はある。もっとも彼女の場合は、命蓮寺の聖の姿を
すればそれよりずっと効果的に高高度活動は可能である。
まあこんな話をしたのは朝倉が昔飛行機事故に巻き込まれて、
空中分解した飛行機から生還したけど、いたたまれなくなって
その後しばらく姿を眩ましたって話があってだね。