■月 ●日  No5505

 最近はデジタルデータのおかげで心霊写真の問題はほぼ片付いたと言っていいのですが
 困ったのはフィルム式写真を使用して行うキルリアン振動などの説明がめんどくなったこと
 だそうで、技術の進歩で今までの説明が使えないみたいなノリである。
 コンピューターのアイコンがいつの間にか意味不明になったやつに近い。

 キルリアン振動系の話として個人的には苦い思い出しかない。
 それはある宝剣の話。ちょっとした手違いで宝剣に傷がついてさんざん
 罵倒された挙句価格を吹っ掛けられたのであまりに腹が立ったので宝剣の
 正体を調べることにした。職域のコネ全部使ってだ。
 
 んでこの件というのが幽霊とかが切れるボーパルソードという
 やつなんだとかで、確かに幽霊が切れているから効果がないわけじゃない
 ゆえに吹っ掛けられたのだが、まあ調べたら、形状特性でキルリアン振動を
 少し発生できるだけのただの鉄棒しかもさびてました。
 そりゃ傷つくわ。

 あまりにつまらん代物だったのでこちらとしても装飾だけはごてごてした
 自称宝剣と交換してやった。なお価値はだいたい同じだ。
 つまり異形鉄筋くらいの価値しかない代物だ。
 仕掛けはたぶんない。 たぶんないからいいよね。