■月 ●日  No5579

  一応公務員のまな板やで。昇進するには試験合格が必須やで。
 今回はそんな妖怪の資格試験についての話や。
 基本的に妖怪が国家資格を取る時は普通に人間と一緒に受けるで。
 それって問題ないのかって思うかもしれんが、
 まずカンニングしたらばれるで。何しろ妖怪たちのカンニングの手法はすでに
 ノウハウが確立されているんや。そんでカンニングしたら絶対的欠格事由になって
 5年間は新しく試験が受けられないんや。そんなリスクのあることをやるくらいなら
 普通に人間と一緒に試験を受けたほうがマシや。

 妖怪の能力が活用できるのはいいとこ、普通に頭を使う時くらいや。 
 結局、妖怪も法令集とか読まないと危険や。よく妖怪だから特別な力で
 いろいろできてしまうように見えるけど、これは大嘘や。むしろ彼らほど
 法で縛られている奴はおらんで、これを怠ると自分が自分でなくなる可能性も
 あるんや。だからみんな勉強するんや。そんなだから妖怪で
 勉強できる奴はだいたい法曹にいくで。こいつらのせいで
 人間の法律関係者が変な競争にさらされてるって問題もあるんや。
 テレビでよくある国家賠償系なんかそうやな。

 国家資格を取る理由なんだが、資格を取るプロセスで自然科学とか
 いろいろな学問を包括的に学べることがいいんや。
 これがわかるとわからないとで力を使用するときの出力は雲泥の差や。
 あの朝倉理香子なんかそうやな。あれは、自分の魔術の効率を上げるために
 科学に走っているんやが結局、魔法の力も科学の力とやらもほぼ同列や。
 やってることは同じ。物理法則に乗っかって術を使ったほうが高効率や
 見た目重視の魔術なんてアニメの中で十分ってこっちゃ。