○月 △日  No400 現人神のご精算


自称現人神の予防接種関連の手配を済ませる。 本人が嫌がろうとお構いなし。
蛍妖怪に協力を要請し、ここに住む虫たちを全員集めて整列。
集まった虫という虫、そこに幻想郷の生態系を破壊するような外来種
いないことを再確認する。


世間一般的反応を示す現人神を強引に押さえつける。 
私がやったらセクハラなので、やるのは北白河と冴月コンビである。
思わず殺虫剤をかけたくなるだろうが、彼らも善意でやってもらっているので
そんなことはもってのほかである。
動物たちについては中間管理職狐が調べてくれており安全が確認された。


彼女の戸籍情報やら個人情報を片っ端から取り寄せて精査する。
過去の病歴や予防接種歴などを里香女史が調べ上げて必要なワクチン類を用意する。
それを白衣を着た河童が注射するという流れだ。


小兎姫が合流して内閣調査室と興信所の情報がやってくる。
気候を変えるなどができる現人神が幻想郷に移籍するとあって霊能局も
かなり大あわてだったことが見て取れる。
そして借金の欄に私と小兎姫ふたりで固まった。 
どうしたのと見に来た北白河も固まる。
神社の修繕などで借金がたまりにたまっていたのだ。


とりあえず借金の金利を再計算し、ある程度嵩を減らしてから
当社で清算の流れになりそうな案配だ。
信心とお金とは実は密接につながっているのだと改めて実感する。


消滅した神社を再建立する話を自称現人神に話す。
なくなってしまったでは済まないことくらいは本人も理解してくれるだろう。
特に宗教法人が管理していた土地が宙づりになってしまったので
委任書を書いてもらわないといけない。
風水的に意味があるこの土地が変な形で再開発されないようにしないと
いけないからだ。


ここを護っているカミへはボスと幻想郷のVIPが話をつけていることだろう。
幻想郷に人が永住する手続きは思いの外大変なことなのである。