□月 ★日  No590 まるきゅう的スペルカード品評会


研究部によるスペルカード品評会。 
普段は弾幕を生成するスペルカードだが八雲商事にはスペルカード開発の副産物として
様々なカードが存在する。戦闘用もあれば、かなり頭の悪いものもある。


この日は霊能局や妖怪資本の関係者なども交えた裏見本市の様相を呈していた。
隙間妖怪までも出席しているらしい。 かなりの大事だ。


朝倉が気に入っていたのはカードを発動するとおなかの周りが小刻みに振動して脂肪を燃やすものだ。
実は目に見えない細かな弾幕をおなか周辺に張り巡らせて連続でぶつけることで振動を実現している。
よくあるベルト式と違って、おなかを無理矢理締め付けるものではないのがミソらしい。
応用編としてマッサージカードなんてものも展示してあった。 発動すると体中を弾幕でマッサージして
疲れを癒すという。 使ってみたら体中の力が抜けてなんとも心地よい感じだった。
幻想郷内での製品化を目指しているらしい。


冴月のお気に入りはやはり戦闘用のクロークカード。
武器庫を展開して必要な武器を調達することができる。 カードの中の特殊空間に転送してから
武器を調達できるので今までのように多量の武器を列車で運ぶ必要がない。
配達に利用できないかと開発者に尋ねたら、燃費が悪すぎるらしく私が使うとすぐに気を失うらしい。
実用化はまだまだ先みたいだ。


北白川がほしいと言っていたスペルカードは幻想郷にいながらネットに接続できる情報端末カードだ。
これがあれば幻想郷にいながら写真週刊誌もチェックできる。
幻想郷でも使えるようにカードの姿をして偽装しているところがポイントだ。


浅間は弾幕の代わりに酒を生成できるカードをほしがっていたが、酒をカードで生成するには
八百万のカミの力がいるらしい。
朝倉が小声で浅間が利用しているカミのことだと言っていたが、この調子だと完成は当面先のようだ。


参考出展ではコスプレカードが展示されていた。某魔法少女にヒントを得たというこのカードは
霧雨のご息女が用いたメイクアップ魔法をパッケージさせたものである。
お好きな衣服も思いのまという開発者の話を聞いて朝倉が使ってみた。
発動する
今着ている衣服が消滅して一瞬あられのない姿になる
そこから衣服が生成されていくわけだが
できた衣服は魔法少女よろしく無駄に露出が多いフリル付きの原色バリバリの代物。
数分後開発者は中有の道を見る羽目になった。 自業自得だ。


相手の思考能力を一時的に奪うまるきゅうカードなどどこまで本気かわからない研究結果が発表され
なかなかおもしろかった。 カンファレンスの中身は追って書いていこうと思う。