□月 ●日  No1062 幻想郷の結婚事情あれこれ


天狗が持ってきた幻想郷の野郎どもの隠し撮りを朝倉たちと一緒にウォッチ。
北白河がなんで幻想郷の野郎は細面が少ないのかと愚痴っている。
堅い物を食べることが多いからじゃないかと推測する。


朝倉は、顕界に行ったらみんな顔が細くてびっくりしたと話していた。
もっとも顕界だって少し前は結構丸顔が多かったものだ。
それだけ食糧事情が良くなったとも言えると思う。


ボスの話ではうちの会社の人間が幻想郷の現地人とくっつくことは
最近では希だという。
理由は価値観の違いによるもので、振られる原因は大半外の人間側がつくるという話だ。
特に外の世界の人間が女性だと色々問題が起ることが知られている。
幻想郷では協議離婚が原則であるが、女性から離縁することが難しいのだ。
これが妖怪たちにも適用されているので、色々厄介なのだという。
明治新政府やってきたとき、離婚に関する数々の政策が打ち出されたが
幻想郷ではなかなか浸透しなかったらしい。


閑話休題


幻想郷で、博麗神社に久々の普通のお客様。
聞けば旦那のDVに耐えかねて逃げてきたらしい。
途中沢山の妖怪に逢ったはずだが、都度事情を説明したら皆が同情して
なぜか博麗神社への道を開けたらしい。
博麗神社は幻想郷と顕界との境界があるので、外の世界に逃げろというニュアンス
なのだろうが、こちらとしてはいい迷惑だ。


博麗の巫女もニュアンスが違うが同じ事を考えていたらしい。
縁切り寺と言われる離婚専用の寺があるらしく、紹介状が用意された。
このお寺、顕界と切り離されたときに急遽作られたそうだ。
そこには天狗たちが離婚調停人として暮らしているらしい。
いざとなったら閻魔様まで駆けつけるそうで色々な意味で安心だ。


その縁切り寺へエスコートしたのだが、
現地に着いたら早速怒号が聞こえていた。
なかなかバイオレンスな現場みたいだ。
天狗たちはそこで紳士的な話し合いをすることになっている。
ってことにしておきたい。 結構やり方が凄い。


関係者に聞いたら大半が復縁するらしい。
調停能力が高いと思ったら別の妖怪から、旦那に原因が遭った場合
妖怪たちが直接制裁する時があると言われた。
幻想郷の三行半は色々命がけだと分かった。
無論、妻に原因がある場合はその限りではないそうである。


ふと朝倉も三行半を突きつけられたことがあるのかと疑問に思ったが
恐ろしくて周囲にも聞けなかった。
阿礼乙女なら事情を知っているかもしれない。