□月 ●日  No1097 出オチ


ある日私の中の力が覚醒した。
空を飛べるようになり、弾幕を張ることだってできる。
覚醒した力を確かめ、一つの結論に達した。
これで仕事が効率良くできる。


空を飛べればより素早く逃げる事ができる。
弾幕を張れば逃げるまでの時間稼ぎが可能だ。
30秒間強力な弾幕を放てばとりあえず妖精は撒けるかもしれない。


高速飛行を試す。 すぐに木にぶつかった。
安全運転するしかない。 軽い脳しんとうで済んだのは不幸中の幸いである。
弾幕を放っていたら妖怪に喧嘩を売られた。
たちまちボコボコにされた。 やっぱり力は隠すしかないのだ。


というわけで力に覚醒したものの空を飛ぶこともなく普段通りの仕事を
することにした。 これでいいのだ これで幸せだ。



夢だった。
放蕩妖怪が呆れた表情で私を見ていた。
放蕩妖怪は人の無意識に作用して夢を見させることができるらしい。
ある程度のコントロールも出来るそうだが、目的意識のない放蕩妖怪に


「折角夢の中だけでも力に覚醒させてみたのになんでここまで小市民なの」ときたもんだ。
博麗の巫女に喧嘩を売るとでも思ったらしい。
やった後で身の安全が保証できるとは本当に思えない。


実験は終了したという放蕩妖怪。
どうやら私は実験対象だったらしい。
とりあえず普段から寝ている妖怪を紹介してくれと言うので紅魔館の門番を紹介してみた。
嫌な予感がしたのでとりあえずこれから追跡することにする。