□月 ●日  No1520 ハロウィーン前夜(前編)


ハロウィーンを前にしてにわかに忙しい連中がいる。
それが騒霊軍団&一芸軍団である。 プリズムリバー姉妹、オレンジなど錚々たるメンバー。
洋風お盆でたくさんやってくる客もとい霊魂をさばくべく、今回も動員が掛かっている。


幻想郷で音楽を奏でるとなると生演奏が基本常なのだが、最近幻想郷に大量のオーディオコンポがやってきており
こいつに音楽を収録しようという話になった。 音楽プレイヤーも最近は電子化が進んでこういった音響設備が
どんどん幻想入りしているという訳なのだろう。
河童達が作った急造の音響スタジオらしき小屋で音楽を収録し、ところどころで流すらしい。


個人的にはこうしたお祭りでどうやって大量輸送を行うかが問題となるが、今回マシなことが幾つかある。
まず月面関係の技術により魔改造された列車が多数配備されたことで、馬力が向上。
一度に沢山の乗客を運ぶことが可能になったこと。 さらに空間圧縮なる技術も投入することで、
まるで芋洗い状態だったラッシュが改善されそうだと言うこと。
こう言うと、そのスペース分客を乗せろと言いたいだろうが、空間圧縮しても質量はその分増えるので
客を増やすことは出来ない。 あくまで快適にいられるだけだ。


もっともハロウィーンと言っても、ここの乗客は結構マシな部類であることをここに記しておく。
数週間後に控えるカミ様を送るときの方が最悪だ。 連中は毎度酔っており、直下型ボムを
床に落とす事なんてざらだからである。
許されるなら客車ごと破棄したい衝動に駆られる。 大変なのは専門の清掃業者というか
最近は清掃業者を派遣して貰うケースも増えているのだ。 


阿礼乙女の邸宅では、罠の取り外し作業が進められていた。
空中機雷の撤去とか、地雷をどうやって撤去するのかと思ったら、明羅女史が
スペルカードがつくる結界に包んだ上で弾幕を掃射して爆発させていた。
これは色々参考になる。 
このイベントは毎回行われる風物詩らしい。 こんな風物詩ちょっと嫌だ。


さて、スタジオから出た騒霊達がぼろぼろになって帰ってきているのだが
まだ当日にもなっていないのにこんなにボロボロで大丈夫なのか心配だ。
スタッフが「大丈夫だ、問題ない」と言われたが、騒霊みたいに
所謂エネルギー消費が存在エネルギーに直接関わってくるタイプは色々心配である。
朝倉が当日になったら演奏で復活するから大丈夫と言うが、何もなければよいなと今から心配だ。