□月 ●日  No1594 成人認定


顕界では成人イベントと言うことで、酒屋のあちこちで酒飲みイベントが
開催される日。
河童の何気ない一言で今日の出来事はスタートした。
日顕界ではお酒を呑む日だから我々もお酒を呑もうと。
ウワバミ振りでは鬼と引けを取らない河童どものこの発言により
理由はよく分からないが酒呑み会がスタートする模様である。


幻想郷において、成人式というものが具体的に存在せず、
また年齢を基準に考えられていないということは既に書いたとおりだったと思う。
幻想郷で成人と言われる年齢はもっと早く、15〜18歳ほどである。
成人として地域社会に認められると、成人として社会活動に参画しないといけない。


そんなことを知ってか知らずか酒呑み会が割と早い時間からスタートする。
そこで一つ問題が起こった。 一体何が理由でお酒を呑むのかと言うことだ。
河童が成人式だからです。と言うがここに自称現人神と多々良小傘、そして一輪嬢が
難色を示したのである。
正しい意味を知っていれば当然違和感があるこの問題。


そこで河童がいきなりこう言って騒然となった。
では誰かを成人として祭り上げよう。そうしようということになった。
かくして成人押しつけパーティになったわけだが。


外の世界で成人と言ったら20歳である。幻想郷では行き遅れ認定される年齢でもある。
もうお分かりだろう。このギャップにより、成人として祭り上げられた人は
そのままババア扱いということになったのだ。酷すぎる。
妖怪達はあっさり没となり、人間達にその目は向けられた。


皆は言う。行き遅れと言われるのはまだ早いと。
ナズ軍曹が何とかしろというので、劇薬で良ければと前置きした上で有る人物を呼んだ。


浅間伊佐美を。
本人はもうとっくに成人したのだけどいいのかと聞いたが
この際知ったことではない。 お酒が飲めると言ったらあっさりやってきた。


かくして酒呑み会はつつがなく終了したが、誰もその意義について謂われについて
誰も口に出さなかったことを言っておく。さすがに苦しかったのかも知れない。
いや、お酒の大半が浅間に吸収されたかも知れないが。