□月 ●日  No1605 生かさず殺さず


博麗の巫女のところに不足しがちな食糧の類を持って行く。
博麗の巫女に品物を運ぶ際、可能な限り注意しておくことがある。
それは意地でもお金を取ることだ。赤字でも良いのでお金を取ることが肝要である。


彼女は何時ものようにお金を支払ってくれる。
市価からすれば安いし、幾らというより無造作に渡すという感じである。
つまり、彼女は商品の具体的価格を分かっていない。


もちろん八雲商事の予算があれば彼女を食わせるのは容易なことだ。
しかし、それでは彼女を堕落させることになるというのがボスの談だ。
彼女を異変解決に導くためには、生かさず殺さずが良いと言うのである。
食うに困れば、異変解決なりなにか行動を起こす。
つまり行動への原動力は基本的に食うことなのだ。


ちなみに自称現人神の場合はきちんと顕界での価値からレート計算して
商品を送ることになっているが、実際には輸送費や人件費などがあるので
結局赤字となる。 それでも無償提供としない部分に意味があるというわけだ。


博麗の巫女が自分を売ることも考えられるのではないかと聞いたことがある。
しかし、幻想郷では基本的にお店以外で女を買うことは危険すぎてやらないのが常識だ。
弱そうな外見をしていてもペナルティが怖すぎる。
そんなリスクを背負ってまで幻想郷の妖怪に手を出す馬鹿はまずいない。
お店で買うのは妖怪相手でも契約を結ぶためだ。 契約が自分を守ってくれる。


一応呪いの術などで能力を封じる方法もあるが代償に耐えかねて自滅するので
おすすめはしない。


そんなわけで、聖輦船の件は博麗の巫女の意地汚さが大勝利したわけなのだが
ムラサ船長にあとでその件で謝ったのは言うまでもない話でもある。