□月 ●日  No1623 医療サミットらしい


薬屋が幻想郷の一員として表立って活動できるようになった結果、最近幻想郷内の有識者による
医療会議なるものがしばしば開催されるようになった。
幻想郷が破綻しないようにするためにどうするのかを考えるものである。


月面人の薬は一見すると万能に見えるが実のところ不完全なのは薬屋自身が風邪を引くことからも
明らかである。それだけウイルスの突然変異は早く薬を作成してもそれがいつまでも効果を
発揮するとは限らない。 


また、外の世界の人間が紛れ込んできた場合に病気を持ってくるととんでもないことになる。
天然痘、ペストなども幻想郷に流入したが、ヤマメ女史の活躍により最小の被害に済んだ
実績もある。彼女に言わせると、HIVも幻想郷に侵入したが感染システムがペストに酷似しているので
自分の能力なら流入を確認できるらしい。
しかし、彼女の能力も広範囲というわけには行かず、治療には顕界や薬屋の薬品が有効である。


メディスンは薬を量産することができる。薬屋がいくら薬を作ることができても量産するのは
彼女の力の方が遙かに上だ。彼女が薬屋に師事されたことで薬の値段が大幅に下がった。
原価が安くなり、生活が楽になったからだ。


風見女史は薬効のある植物関連の分布図を持ち歩いている。
彼女の主張は植物が乱獲されないようにコントロールすることにある。
特定の科学物質を合成するのか、それとも抽出するのかは毎度悩ましいことだ。


魔法使いも何人か参加している。若さを維持する魔法は同時に免疫機能の維持が重要になってくるからだ。
そのノウハウを医療に役立てれば、たとえば癌などを押さえるのに有効になる。


それにしてはなんとなくギスギスした雰囲気なのは何故なのだろう。
まあ、どちらかというと弾幕戦をやってる仲の連中ばかりだと言えば理由は理解できようか。
私はとうにあきらめの境地に立っている。
たぶんすぐに治療されるだろうから五体満足で帰れるだろう。
元のママと行かないところが悲しいが。