□月 ●日  No1786 ある意味社会不安


幻想郷の里といっても所詮は人間の里である。そこに住んでいる人が清らかな
人だなんてことはあり得ないわけで。
最近福の神とかいうのが流行っていて、そこから妬みやらなんやら色々起こっていて
うちの社内でちょっとした問題になっている訳なのだが、実は八雲商事で
福の神の目撃情報が存在しない為、ちょっとした混乱が起こっている。
もしかすると新種の神様か。


自称現人神が自分の心当たりを説明してくれたがどうもぴんと来ない。
そんな神様がいたら一応、存在の確認をしないとならない。
しかし、肖りたいとは思わない。商売の成功はいろいろなことの積み重ねではじめて
可能となる物だからだ。
そこには会社のシステムもあるが時の運もあるし、時流もある。
それを無視した福の神など到底あり得ないのである。それが可能な神様が仮にいたら
それは幻想郷を揺るがす大問題といえるのだ。


しかしこの件 疑問はすぐに氷解した。
クソ仙人がどうも自分が福の神と思われていると言うのである。
最初ふざけるなと思ったが、よくよく考えればなるほどと思う部分がある。


そもそも八雲商事が直接取引できるのは経営的財務的に問題がないところである。
たとえば飲食店と契約するとしてのそれが会社としての体を成しているのかが
審査の対象となる。 きちんとしたところはうちの会社から少しでもノウハウを
得ようと努力する。 その努力たるや相当な物で返品システムや仕入れ調達などを
うちの会社のシステムを一部取り入れたところは少なくない。


そうなると一応私の様な立場は営業活動をしないとならなくなる。
どうもこの営業活動が福の神来訪と思われているのではないかというのだ。
それなら別に問題はなさそうだ。
なぜなら営業活動に来ているのは私一人ではないからである。
つまり社員の数だけリスクが分散される。 大勝利。


今回の件はこれで一応一件落着だと思われるが
社会不安が少しあるので事と次第においては何かしらしないと駄目かもしれない。
今回の件でクソ仙人は仙人に格上げになったことをここに報告します。