□月 ●日  No1846 一食ワンコイン未満生活


なんだか訳の分からない術で肉体を保存しているゾンビ製造器とか仙人もどきだが、
そろそろこいつらに現実を教えるべきかかなり悩む。アホではないのだが根本的認識がずれている。
もはや宗教よりも大きなパワーバランスの時代になってしまっている事実をこいつらは知らない。
油断しているのか、物騒な発言も数多くしている。
こいつの思考回路だとまず、自分が奇跡を起こしたところを見せて朝廷を平伏させるのだとか。


いや、仮にそうしたとしても自称現人神程度のカリスマしか得られないと思うのだが
気のせいだろうか。
ゾンビ製造元が、自分の配下を使って周囲の情報を集めているようだ。集めると言っても
顕界から入れ子になっている幻想郷の内部の情勢をしかもあのゾンビどもの情報収集能力で
集めている状況である。内容はとんちんかんで現状を把握しているとは思えない。


あの幽霊はというと、横になってぼーっとしている。
あのー何もしないのですか?と尋ねると仙人もどきがなんとかしてくれるから大丈夫と言われた。
アホすぎて頭が痛い。もしかするとこいつら無害なのではと思えてくる。
その内容を通信すると、本命は奥にいる奴だということだから元からこいつらはパープリンって
ことで良いのかもしれない。
こいつらが幻想郷の先にある顕界を見たらたぶん失神するのだろう。


仙人もどきが腹が減ったから何か食い物を献上しろと五月蠅いから、今回スタッフとして雇った
薬屋の意見をくみ取ってレトルトのお粥を用意しておいた。
こんなかび臭いところで調理なんてやったら何がおこるか分からない。
そして案の定毒味を要求された。 だいたい遅効性の毒だったら自分の体を犠牲にすれば
意味がないのではと思っている自分に涙した。


面白いのは反応である。まず最初にいったいどんな術を使ったんだと言われた。
まあ、粥がすぐに出されればそういう意見にもなってくる。
で、近所のスーパーに売っていそうなもとい売っていたお粥を食わせたら
こんな旨い物食べたこともないと開口一番言われた。
今までどんな食べ物を食べていたのだろう。
1000年オーバーだからさぞやカルチャーショックなのかもしれない。


かくてこの仙人もどきはとても安上がりなお客となった。
食費も被服費も過去最低である。 これでいいのか? 本当に。