□月 ●日  No2243 慢性的問題


幻想郷において特に問題となるのは一体何でしょうか?
食糧難もその一つ。しかしこちらはそれなりに自給できるからまだましかもしれません。
大きな問題は建材不足であります。こちらが一番たちがわるい。


建材不足と言っても材料は幻想郷でいくらでも手に入ると思っている人が多いかもしれません。
ところがこの建材というのが思った以上にカテゴリーが広いのでね。
製材はどうするのかとか金物はどうなのか、接着剤も必要ですし、石はどうなるのかとか
枚挙にいとまはありません。


たとえば紅魔館でさえ納期が掛かる品々で結構苦労します。納期一か月はわりとざらです。
足りない分については魔術で補強してなんとか維持しているというのが実態でしょう。
たとえば博麗神社で雨漏りするのは割と当たり前なのですが、その辺を魔術で埋めるとかと言った塩梅です。
防水紙とかがあればもうちょっと楽なのでしょうがこういったところでも苦労する。


この慢性的な建材不足についてはどうやって問題を解決するかといっても限界がある。
建築トレンドはすこしづつ変化するものだし、顕界で手に入る材料も変化している。
たとえば石綿なんかは顕界で手に入れるのはとても困難だ。
幻想郷では手に入り易いが問題があることは知られていて顕界よりもはるか前に使用規制が掛かっている。


こんな調子なので妖怪たちは出来る限り空の上で弾幕ごっこをする羽目になったのである。
みんな賠償金を払う気なんてないんですね。
紅魔館とかは割とその辺治す術があるから楽なんですけどね。