幻想郷は理想郷になりえない。この問題は幻想郷を運営する上でとても重要なことである。
快楽に塗れた理想郷を作った場合どうなるのかという試みは、幻想郷ができる前から様々な者が試してきたとされる。
たとえば月面人はそのようなところを作って人間を入れてみたところ拒否反応が起こったという。
あの浦島子と言われる案件はこれに近いパターンだった。
実のところ月面は人が言うほどは理想郷というわけではなかったのだが、それでも食べ物を探しに行かなくて
よい世界は人にとって理想郷の一つだったのかもしれない。
ところが人間というのは困ったものであまりに幸せだと不安になってしまうという仕組みというものがあるようだ。
結局幻想郷と言っても過去の悪習も含めて保存するという理想郷というにはノスタルジックな
感覚を喚起させるだけで実のところとんでもなく不便なだけという世界が生まれる。
故に幻想郷に行くと、不思議なことに外の世界こそが幻想郷に見えてくる。おそらく現地の人間も
同じ錯覚に陥っているのではないかと思う。
外の世界は幻想郷の住民にとって理想郷なのではないかと思うのである。まさに隣の芝生は青い現象だ。
香霖はその辺をよく理解しているようだ。
外の世界に行ってもろくでもないことを知っているのは、我々が外の世界の実情について
あまり好ましくないような下手をすれば恥部にあたる部分も送っているからだ。
顕界も幻想郷もそれほど買わないことがわかれば、それはただの一地方でしかない。
八雲商事社員も幻想郷は地球上の一地方のようなものであると考えている。
単純に外国であると言っている者もいるようだ。
そんなわけで、自称現人神は三馬鹿に外の世界の情勢を変な形で教えないでください。
本当に迷惑です。しかもあなたのウソはとうに見破られています。
三馬鹿といってますが通名ってだけでIQ低いわけではない点ご注意ください。
