□月 ●日  No2351 必要悪だよね


幻想郷を維持すると言うことはしがらみを受け入れることでもあるという。
そんなわけで、うちの会社にはそれなりに天下りの人を受け入れる場合があるわけだが
よく天下りの人が仕事をしないという話を見かけるがこれは少々違うと思う。
彼らは仕事ができすぎて自分の時間を捻出するのが上手いと言うだけなのである。


しかし彼らにも弱点はある。基本的に一つの専門で集中して仕事をしていたためか
一般企業に必要な教養がほとんどない。そのことがギャップを生んでいると思う。
しかし、実にありがたいことに彼らはだいたい妖怪を理解している。
だから、天下りがきてもそこまで極端な軋轢が来ないと言うのが現状だったりする。


八雲商事は昔から割と裏稼業的な存在として知られていた存在だ。
当然時の政府などと折衝をするにはそれなりのコネクションが必要となる。
また、天下りを入れることは天下り先の内情を知るための有効な手段になりうる。
ゆえに八雲商事は天下りの人間であっても積極的に社員として迎えていたのである。


特に官僚の天下りになるとさらに専門的に拍車がかかる。
実務担当者をどれだけ抑えるかが勝負のカギになるらしい。
あとで育てるのが大変になるが妖怪たちの方が年上というのが良い方向に働いている。


それにしても官僚の勤務形態と我々の勤務形態を比較すると
自分のところが緩く見えてしまうのは不具合なのだろうか。
こんなものなのだろうか。