□月 ●日  No2384 処理


幻想郷で困るのは地味に起こっている環境破壊なのかもしれません。
たとえば、連中ときたらさまざまな植物をセットで幻想郷に持ち込んだりもします。
たとえば紅魔館はお茶を幻想郷に持ち込んでいることで有名です。


お茶の栽培には霧が必要ということですが、だいたい見当はついたでしょうか。
紅霧異変とはそういう理由で起こったものと言われています。
あのヴァンパイアの主人はなかなか抜け目がありません。
商売のことはおくびにも出さず、異変という言葉で片づけて見せました。
結果、幻想郷にお茶がもたらされるようになったとあれば、なかなかの策士です。


このように幻想郷に自分の研究のためと称して色々外来種を持ってくる
妖怪たちが後を絶ちません。
お蔭で処理の必要が出たりもするのですが、この中で変な淘汰があっても
それはそれで困ると言うのが実情です。
幻想郷はそこまで色々な生き物を無条件で収容できるような
キャパシティはないのです。


特に外来種を持ってくると、妖怪の一部の勢力図が変わるなんてこともあります。
元々外来種の生き物にやられて幻想郷にやってきた妖怪が存亡の危機なんて
こともあります。この場合は大変申し訳ないのですが駆除に当たることになります。
やっていることが殆ど顕界と変わらないと言うのが何とも言えない気持ちになります。


今回も菌類の処理を頼まれたのですが持ち出したのはなんと人形遣いのアリスと聞いて
色々ひっくり返りました。どういうルートかわかりませんが、魔界から圧力をかけたとか
いろいろ言われていますので何も不思議はありません。


ところで火炎放射器を使いながら汚物は消毒だとうちの社員が言ってましたが
あれって幻想入りしていましたっけ。