□月 ●日  No2441 無数の人だかり


三馬鹿の一人が戦っているところを見ると、あちこちの場面で、歓声が聞こえてきて
彼らって人望があるのだなと思って近くにいた河童たちに最近彼らがなぜ人気なのかと
尋ねてみたのですが。


彼らが騒いでいるタイミングをよく調べろと指摘されたので
映像を確認して、騒ぐタイミングを調べてみると下降するとき、空を飛ぶとき、やられたときにも
歓声が上がっていていまいち法則性が見いだせない。


今回の私闘の特徴なのだが、多少空を飛んで活動しているというものがある。
しかも超低空である、そのため周辺建物に被害が及んでそれで歓声が上がっているのかなと思っていたのだが
ちょっと違うらしい。
ギャラリーに尋ねると彼女は我々の希望であると言っている。まったくもってよくわからないのだが
詳細は本人をよく見ればわかるというだけで余計にわからない。


そこでちょっと思考を変えて、一般人たちが観戦する地上でどのように見えるのか
観察してみると。最初は魔術が掛かっている物だと思ってセンサーを全力で稼働させ
監視カメラなどを動かしてスタンバイしたのだが


監視カメラに映ったのは、「はいてない」三馬鹿の姿だった。


監視システムを遠隔操作する明羅女史から、「考えてみれば当然」という至極冷静なコメントが返ってくる。
当時の人たちに下着という概念が存在しないのである。空を飛べば相当寒いと思うのだが、慣れているし
高度も低いので問題がないのだろうということ。
するとここで黄色い歓声を挙げている人って。


よく見たらギャラリーはみんな野郎ばかりでした。
だめだこりゃ。