□月 ●日  No2486 政治的に正しい狸合戦


ここ最近環境破壊が叫ばれているわけでありますが、糞狸ほか顕界で活動している妖怪たちに話を聞くと、
鼻で笑われたりします。
文明社会がやってきたから環境が破壊されたと言う意見が散見されますが、ハッキリ言って
そんな事実はないと言われます。寧ろ、現代の方が環境破壊による自然の変化の因果関係が
解りやすいため、良いと答えられました。 


もし仮に環境破壊が起こったとしたらそこでは、間違いなく妖怪同士の小競り合いがあるというのが
糞狸たちの意見です。きょうび、環境破壊への対応方法はロビー活動や票田、政治献金と相場が
決まっております。昔は「オラが村」とばかりに政治活動をしたり、美女に扮した妖怪を宛がったり
したものです。


実のところ、妖怪が美女揃いになるのはこうした政治活動を行うために人間にとって
美人に見える姿を何百年もかけて研究していたという事情もあるのです。
この変化の能力が妖怪たちのデファクトスタンダードになったため、妖怪たちの多くが美人で
揃っているという事情があります。


妖怪たちに言わせれば現代は環境破壊への理解が進んでいったため、活動は昔よりも楽だと
聞かされております。環境アセスメントはその成果物の一つだと胸を張っていました。
また、浄化システムへの投資もそれ自体が商売になると解るとみなでこぞって投機の対象に
したといいます。結果的に妖怪たちが金儲けしているというのが実情です。


まあ、人間も困るわけではないからいいんじゃないかという話も聞かれる今日この頃。
今は漁業資源の問題でロビー活動をしているそうなのでぼちぼちその辺の話も漏れております。
キャンペーンも始まりそうです。